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睡眠は心身の疲労を回復する上で重要な役割を担っています。睡眠時間が慢性的に不足すると肥満や高血圧、2型糖尿病などのリスクが高まる可能性があり*2-4、生活習慣病を予防するためにも睡眠は毎日しっかりとる必要があります。
では、適切な睡眠時間とはいったい何時間なのでしょうか?実は、睡眠時間には絶対的な基準があるわけではありません。なぜなら、睡眠時間は年齢や性別、季節などの影響を受けて変動するからです*5。また、体質によって3、4時間の睡眠で十分な人もいれば、10時間眠らないと足りないという人もいます。時間の長さにはこだわらず、日中の眠気に困らないかどうかを目安に睡眠をとるようにするとよいでしょう。
睡眠は量だけでなく、質も重要です。睡眠時間が十分でも、ぐっすり眠れた感覚がなく、朝すっきり目覚められないようなら、質の良い睡眠をとれていないと考えられます。睡眠の質はメンタルヘルスや中年以上の認知機能に影響すると考えられており*6,7、からだだけでなく精神面の健康を守るためにも睡眠の質を上げることが大切なのです。
12月のホリデーシーズンは、いろいろなお菓子やご馳走を食べる機会が多いですよね。
睡眠の質を上げる働きをする物質があるのを知っていますか。
今回はこの物質についてご紹介します。
体重計に乗れば、この時期何キロか太っていることに気づけますが、睡眠はどうでしょう?
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□必須アミノ酸のトリプトファンを摂取しよう!
睡眠の質を上げるために効果を発揮するのが、必須アミノ酸のトリプトファンです。
なぜこの物質が睡眠の質を上げるのでしょうか。
それは、感情を落ち着かせる作用を持つセトロニンの合成に使われるからです。
またこのセトロニンの一部は、メラトニンに作り変えられます。
メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれており、体内時計を調節する働きをします。
ただしトリプトファンがセトロニンやメラトニンに変わるのには時間がかかります。
そのため、トリプトファンは朝食時に摂取すると良いでしょう。
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そのため、不眠、体内時計のリズム調整に影響することが多くなります。
コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインには覚醒作用がありますが、反対に深い睡眠を促し、睡眠の質を向上させる食品成分も存在します。代表的な成分が、メラトニン、トリプトファン、γ-アミノ酪酸(GABA)です。
■メラトニン
メラトニンは脳の松果体と呼ばれる部分から分泌されるホルモンで、体内時計を調節して自然な眠りを導く作用があります。年齢を重ねると夜間に目覚める回数が増えたり、睡眠時間が短くなったりしますが、これは加齢とともにメラトニンの分泌量が減ることが要因の1つだと考えられています。メラトニンは食品にも幅広く含まれており、メラトニンが豊富な食品を摂ることが睡眠の質の向上につながる可能性があります*8。
[メラトニンが豊富な食品*9]しょうが、トマト、イチゴ、サクランボ、クランベリー、ピスタチオ、肉類
■トリプトファン
トリプトファンは、人の体内では作り出すことのできない必須アミノ酸の1つです。トリプトファンは睡眠の質を高めるために重要なメラトニンやセロトニンを作る元となる成分であり、トリプトファンが不足すると睡眠時間や睡眠の質が低下することが分かっています*8。
[トリプトファンが豊富な食品]肉類、魚類、卵、大豆製品、乳製品
■γ-アミノ酪酸(GABA)
GABAはアミノ酸の一種で、脳や脊髄などに存在し、興奮を抑える抑制系の神経伝達物質として機能する成分です。不眠に悩む人を対象とした研究によると、就寝1時間前に発芽玄米から抽出されたGABAを摂取したところ、睡眠の質が改善したと報告されており*10、GABAは睡眠の質を高める上で有用だと考えられています。
[GABAが豊富な食品]発芽玄米、大豆、じゃがいも、かぼちゃ、トマト、茶
年末年始は、パーティーや忘年会などで、就寝時間や睡眠の質に影響が出ます。
けれども、ただ七面鳥を食べるだけでは、眠りにつくことは難しいかもしれませんね。
睡眠の質を上げるには、食事のとり方も大切です。夜間に1日のカロリーの大部分を摂取したり、就寝の直前に夕食をとったりしていると、体内リズムの乱れや消化不良から睡眠の質が低下してしまいます。夕食は就寝の2時間前までにとるようにしましょう*8。
食事は特定の食品に偏らず、炭水化物、たんぱく質、脂質をバランスよく摂れるような内容にすると睡眠の質の向上につながります。野菜や果物、全粒穀物、豆類、魚が豊富な地中海食は睡眠の質の改善に有用だと報告されているため*11、地中海食を参考に食事の内容を見直してみるのがおすすめです。地中海食については「」で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。
炭水化物の質は睡眠の質にとって重要だと考えられており、菓子類や精製された穀物などの血糖値を上げやすい食品は睡眠の質を下げてしまいます*12。こうした食品を多く摂っている場合、代わりに食物繊維が豊富な大麦を摂るようにすれば、無理なく簡単に炭水化物の質を改善することができます。「」ではさまざまな大麦の食べ方を紹介しているので、大麦を食事に取り入れる際の参考にしてみてください。
この時期、食事のバランスをとったり、睡眠の不足を補うのは簡単ではないですが、できるだけ、睡眠によい食べ物を摂るようにすれば、ホリデーシーズンも疲れを残さず、楽しめるかもしれません。
・牛乳やヨーグルトなどの乳製品・ブロッコリー・豆腐・イワシやサバなどの小魚
ここでは、よりよい睡眠を得るために役立つ食品と、注意すべき食品を紹介します。
カモミールは、古代エジプト時代から薬草として利用されてきました9。
日本人の3万人以上を対象とした研究で、食事からのメラトニン摂取が肝がんリスクに与える影響が調査された。岐阜大学の和田氏らの研究によると、日常的に摂取するメラトニンの量が多い人ほど肝がんに対するリスクが低いと判明した。この研究成果は、2024年2月にCancer Science誌【1】にて発表された。
これらは、私たちが夜間しっかりと眠るための重要な要因となります。
忘年会などの飲み会で、お酒を避けるのは難しいかもしれませんね。でも寝る4時間前までにお酒をやめれば、ぐっすり眠れるようになります1。
本日のご案内可能なお時間は、12:00、15:00〜16:00となります。
年齢とともに出てくる悩みのひとつに「睡眠」があります。
元気そうに見えても、実は睡眠がうまくとれずに悩んでいる方は多くいます。
厚生労働省による「平成30年度 健康実態調査結果の報告」では男女1411人に調査したところ、睡眠に関する困りごとは、「夜間、睡眠途中に目が覚めて困った」と「寝つき(布団に入ってから眠るまでに要する時間)に時間がかかった」と回答したのが、全体の半分以上(53.5%)を占めておりました。
今回はそんな睡眠にまつわる悩みを、食事の面、生活リズムの面から、少しでも改善できる方法をご紹介します。
※本稿は、道江美貴子『』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
□まとめ
今回は、睡眠の質を向上させる物質についてご紹介しました。
睡眠と食べ物が連動しているなんて驚きですね。
ぜひ上質な睡眠のためにトリプトファンを摂取してみましょう。
非言語コミュニケーションの専門家オルガ・シエスコ氏が、眠りの姿勢を分析。
適度な量とされているアルコール(男性2杯、女性1杯)でも、睡眠の質はなんと24%も低下する、という研究結果が出ています2。
次のような不調があるときは、睡眠の質が下がっているかもしれません。
*1 厚生労働省: e-ヘルスネット 不眠症.
*2 Kobayashi D, et al.: Sleep Breath 2012; 16: 829-833.
*3 Gangwisch JE, et al.: Hypertension 2006; 47: 833-839.
*4 Beihl DA, et al.: Ann Epidemiol 2009; 19: 351-357.
*5 厚生労働省: 健康づくりのための睡眠指針2014.
*6 Scott AJ, et al.: Sleep Med Rev 2021; 60: 101556.
*7 Li Minchao, et al.: J Affect Disord 2022; 304: 20-27.
*8 Pattnaik H, et al.: Cureus 2022; 14: e32803.
*9 Meng X, et al.: Nutrients 2017; 9: 367.
*10 Byun JI, et al.: J Clin Neurol 2018; 14: 291–295.
*11 Naja F, et al.: Front Nutr 2022; 8: 805955.
*12 Sejbuk M, et al.: Nutrients 2022; 14: 1912.
本日のご案内可能なお時間は、10:30〜12:00、15:00〜17:00となります。
辛い食べ物による消化不良や胸焼けは、夜中に目が覚める原因としてよく知られています。
寝る前は冷たいものではなく、あたたかいものを食べるようにしましょう。
人を睡眠に導くホルモンであるメラトニンは体内でセロトニンから合成されます。セロトニンの材料になるトリプトファンを含むたんぱく質を朝に摂ることで、就寝時間が近づくころにはセロトニン⇒メラトニンに変換されています。そのため、朝はたんぱく質をとりましょう。
メラトニンは必須アミノ酸の一つである「トリプトファン」からつくられます。
この誘惑に負け、いつもより食べてしまうと、お腹周りに脂肪がつくだけでなく、睡眠の質も下がってしまうかもしれません。
2.メラトニンバナナ、チェリー、フラックスシード、パプリカ(オレンジ色)、ラズベリー
さらに一部の研究者は、辛い食べ物が体温に影響し、眠りにつくことを妨げる、と提唱しています4。
睡眠の質を上げるためには、GABAも意識して摂取したい成分です。
睡眠問題と生活習慣病の知られざる「負のスパイラル」
特に50・60代は、秋冬にこそ生活習慣病とその入り口「不眠」への対策が必須!
栄養満点でおいしい!良眠みそ汁とは?
本日のご案内可能なお時間は、10:30〜12:00、15:00〜17:00となります。
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メラトニンの分泌は、主に「光」によってコントロールされています。
和食なら卵、豆腐、魚(ツナ缶などの缶詰でもOK)洋食ならヨーグルト、牛乳などの乳製品ダイエット時ならプロテインをうまく活用してもよいですね。
ビタミンB6は、カツオやマグロ、レバーなどの動物性の食品に多く含まれています。
メラトニンは、睡眠を促し、概日リズムを整える内因性ホルモン、主に脳の松果体で生成される。このホルモンは体内の様々な組織に存在し、抗酸化や抗炎症、免疫調節といった機能も果たしている。また、メラトニンは肝臓で合成・代謝され、細胞保護やがん予防の効果があることも示唆されている。